大会主旨   
   「自発サッカーを育むために」
  現在のわが国におけるサッカー(特に子供のサッカー)の指導には、基本的な誤解があると思われます。
 サッカーにおいても他のあらゆるスポーツの場合と同様、まず個人としてのプレイヤーがあった上で、たとえ子供であっても、一人ひとり異なった個性を持つ選手が11人集まってチームを作りゲームを展開するところに、個人競技には見られないチーム・ゲームとしての複雑さや面白さが生まれるのです。
 ところが集団主義的な傾向が強い日本社会では、まだ十分に個人が確立していない子供達の個性を無視して、一足飛びにグループ扱いをしているのをよく見受けます。柔軟なボール扱い、相手方の選手と競り合いながらボールを受ける時のポジションの取り方、ボールのキープの仕方などは、言葉の習得と同じく、4~5歳から15~6歳までの第2次成長期に、それも各人の個性に応じた習得がなされなければ、決して本当に身に付いたものにはなりません。
 それなのに、まさにこの最も大切な時期に、子供に伸び伸びと自由にプレーさせるよりも、むしろチームの一員として「歯車」的な役割を、それも優勝したところで大した意味もない地区大会などでひたすら勝ち進むという、じつに短絡的な成果至上主義のために、押し付ける傾向がみられます。かつ小学生から中学・高校と学校が変わるたびにコーチが変わって、指導方針もクルクル変わるというのが実情です。子供達ばかりではありません。じつはわが国のトップ・レベルの選手達でさえ、このような学校スポーツの環境の中で育ってきたため、外国のナショナルチームの選手と比べて、基本的な球扱いばかりか、創造的な発想を最も必要とする、得失点につながる大切な場面でのプレーの仕方、ポジションの取り方などで、大きな差がついてしまうのは、W杯の試合を見ていても判ります。
 「勝つ」、それも低いレベルで「短絡的に勝つ」ことだけを目指し、子供達の自発性を認めず頭ごなしに叩き込んでも、サッカーは旨くなりません。そうではなくて、試合に勝ちたいのなら、子供達自身が「どうすれば勝てるだろう」と自分の頭で考え、それに合わせて主体的に体を訓練する。つまり練習のやり過ぎでサッカー嫌いにしてしまう、あるいはサッカー飽和状態になるまで練習させるのではなくて、「好きだからこそ練習もする」環境を整えてやるのが大事なのです。長い目で子供達の自発的な成長を見守り、必要な場合のみ、それも最小限の助言に止めて、長期的な視野で指導するのが、いま日本のサッカーに最も求められていることなのです。
 本大会は上述の趣旨にのっとって、子供達が自分で考えてプレーし、自分達のうちに自信を見出し、それぞれが優れたプレイヤーになるにはどう練習すればよいのかという課題を持ち帰ることが出来れば、それこそが成功であると考えます。大会期間中に、コーチや付き添いの方々の意見交換、お考えや経験の披露・交流が活発に行われることを期待してやみません。

   
     


 
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